善光寺の表参道にある”THE FUJIYA GOHONJIN”・・・今回はこの老舗とよっこらしょの意外な関係についてのお話です。

大正ロマンティシズムが薫るたたずまいを持つ”THE FUJIYA GOHONJIN”  390年余りの歴史を持つ「御本陣藤屋」は、古くは加賀百万石・前田家藩主の常宿として、また伊藤博文、福沢諭吉、高村光雲などの著名人や地元に名士に愛され続けてきたそうです。3年ほど前に大胆なリニューアルをされて、モダンでお洒落なレストラン、ウェディング会場として生まれ変わりました。周りの人たちの評判も上々、特においしいお料理が楽しめるということで、若者からご年配までファンが多いのです。

今年、縁あってFUJIYAさんのシェフとお知り合いになり、よっこらしょの野菜をレストランで使っていただけることになりました。とは言っても、夏はジャガイモだけでしたが・・・・”地元のおいしい野菜、その素材のよさをそのまま活かしたイタリアンをFUJIYAの売りのひとつにしたい”と語るシェフ。まずはどのように野菜が料理として提供されるのか・・・先日、シェフのお招きにより、農場スタッフがレストランで研修をさせていただきました。

【野菜そのままを楽しむ】

灯り オープンキッチン ホカッチャ1

レストランはこの日も盛況。歴史とモダニズムが融合する落ち着きあるホール。オープンキッチンの奥では、若いスタッフが機敏よく調理をこなしています。テーブルランプのほのかな明かりがディナーの雰因気を演出します。

まずはホカッチャとパンがお通しとして出され、オリーブオイルでいただきます。

そして次が”バーニャカウダ” これこそがまさに”売り”にしたい野菜料理の定番だそうです。お皿にはパプリカ、坊ちゃんかぼちゃ、サツマイモ、キュウリ、モロッコインゲン、レッドキャベツ、廿日大根、ラディッシュが生や茹でられただけで盛られています。これを手でつかみ、アンチョビ、ニンニク、オリーブオイルでできた熱いソースをつけていただきます。廿日大根やラディッシュは”一物全体” これもよっこらしょのスタッフがプランターで試しに育て、プランターごと納めたものをほんの数分前に収穫したものだとか。魚で言えば、いわば”活きづくり”・・・新鮮そのものです。今後、キュウリも細かく切るのではなく、イボイボがついている取れたてをそのまま使いたいとシェフ。シンプルな料理ですが、実に野菜そのものの旨みが味わえる絶品です。

バーニャカウダの野菜たち。丸ごと・そのままがいいんです。

バーニャカウダの野菜たち。丸ごと・そのままがいいんです。

バーニャカウダのソース。体が温まります。

バーニャカウダのソース。体が温まります。

【素材を活かした料理がずらり】

それぞれが個性的なイタリアン

それぞれが個性的なイタリアン

野菜をとじた卵焼き

野菜をとじた卵焼き

キノコのフリッター

キノコのフリッター

次々と料理が運ばれます。野菜がとじられた卵焼き、キノコのフリッター、生ハム、モッツエレラチーズのハーブ添え、コーンスープ、丸ナスとトマトのグラタン、キノコのリゾット・・・野菜を活かしきったイタリアンは目からうろこがはがれ落ちます。

中でもコーンスープの甘みは自然の味が凝縮された逸品。普通はミルクで味を調えるとのことですが、飯綱・戸隠産の糖度抜群の”ゴールドラッシュ”を使うこのスープは、少々のお水を混ぜるだけ。このコクと香りは他には出会えないのではないでしょうか。

”ゴールドラッシュ”のコーンスープ。シェフお奨めの逸品。

”ゴールドラッシュ”のコーンスープ。シェフお奨めの逸品。

さて、よっこらしょが今年提供したジャガイモ・・・料理としてもう一度息を吹き込まれた”彼ら”の行方はいかに。続きは明日のお楽しみです。

生ハム、モッツレラチーズ

生ハム、モッツレラチーズ

丸ナスとトマトのグラタン。チーズのまろやかさがナスの甘みとトマトの酸味のひきたてます。

丸ナスとトマトのグラタン。チーズのまろやかさがナスの甘みとトマトの酸味のひきたてます。

キノコのリゾット。香り豊か。

キノコのリゾット。香り豊か。